修学旅行編を見て、恋する蘭に思うこと。

2019年の1月に2週間に渡って放送された名探偵コナン修学旅行編を録画で見ました。

修学旅行編はついに物語の主人公とヒロインである新一と蘭が正式にカップルになる話ということもあり、アニメの作画も気合が入っていたスペシャル回でした。

この話についてはすでにコミックスで読了しており、アニメもほとんど原作通りに話が進んだので特に目新しさはなかったのですが、旦那は未読だったので一緒に観ながら感想を聞いているのが面白かったです。

本編ではキスシーンや、カップルになったことをラインで確認するような新一と蘭のイチャイチャシーンもいくつかあったわけですけれども、

旦那いわく「蘭ねーちゃんはなんか重いよね。服部か世良ちゃんが嫁のほうがしっくり来るな」とのこと。

世良ちゃんはともかく服部というのはネタ半分で、コンビとしてしっくり来るなってことだと思いますけれども。

たしかに、設定上は新一と蘭は両思いでやってきたけれど、どちらかというと初期のほうが相方感あったよなと思いました。

蘭は少しずつ性格が変わってきている

これはもう長期連載だし時代も変わってきているしで仕方ないと思うのですが、昔の蘭と今の蘭の性格ってちょっと違うよなって。

連載を開始したばっかりの頃ははまだ方向性が定まっていなかったのか、暴力任せの言動が多くて蘭はギャグ要員って感じでした。子供っぽい反応も目立ちます。新一に対しては一応両思いですが、蘭のほうが押せ押せで押しかけ女房って感じです。

ザ・昭和のヒロインって感じですけど個人的には好きです。ノリが軽いので見てて重くないというか。

そこから少しずつ落ち着いてきて、どんどん性格が大人っぽくなっていきます。

作画が洗練されてきたという影響もあるのかな、少女というよりは女性らしい表情が目立ちます。家事の腕前、園子との友情関係や少年探偵団の関わり、ベルモットとの邂逅（犯罪者をも助ける）などから性格の良さが強調されているように感じます。

一番大人っぽく描かれているのは、やっぱり命がけの復活シリーズでしょうか。

今までの蘭なら、新一が近くにいると分かったら死に物狂いで追い詰めていたのに、命がけの復活シリーズでは、ほとんどコナンの正体に気づいているのにも関わらず、本人が自ら話してくれるまで待つという待ちの態勢を見せます。

あの時の蘭の何もかも見透かしたような表情けっこう好きなんですよねぇ。蘭の気持ちもほとんど描写されず、ミステリアスな雰囲気で大人の色気が出ていたと思います。

その後は学園祭編、レストラン事件編と続くわけですが、レストラン編の最後では感情を爆発させて悲恋を思わせる描写もありました。

蘭が【重く】感じるようになったのはいつから？

個人的には死羅神様事件の頃からだと思います。

この事件、偽物の工藤新一が現れて自分の気持ちが分からなくなった蘭がパニックになるって話でしたけれども、落ち込む描写とか、そのあと再会した新一への執着とか、じっとりとした暗い感情を感じて少し怖かったです。

蘭からしてみれば、会いたくても会えなかった大好きな幼馴染が突然記憶喪失状態で現れ、彼が別人のように思えどうしていいかわからなくなり、なんやかんやでやっと本物の新一に会えたと思ったらほっておいたら死んでしまいそうなくらい重い体調不良で、そのままどこか行っちゃった、なんてことになったらメンタル病んでもおかしくないのですが…

やっぱり読者目線でいうと、新一＝コナンということを知っているし、体調不良なのも薬の副作用で、メタ的なことを言えば何があっても新一は絶対死なないことが決まっており、なんなら話の流れで偽新一の正体も見抜けるレベルなので、蘭が悩んでいるのを見てもふーんとしか思えないんですよねぇ。これはまぁ設定上仕方ない。

恋する女の子と考えればあの蘭の反応が普通なんですが、個人的には、蘭には「ちょっと待って！私その人絶対新一じゃないと思う！子供の頃からずっとそばにいたから分かるもん。それにあいつがそんな推理ミスするなんて考えられないよ！おんなじ顔をしているその人が誰なのかは分からないけど…今から新一に電話してみるから！」くらい力強く言い切ってほしかったです。

それで、本物新一が現れたあとに、モノローグでいいから「やっぱりね、私信じてたよ♡」的なことを可愛く言ってくれたら惚れてたよ。