劇場版名探偵コナン【ゼロの執行人】観てきた!ネタバレ感想

4/15に名探偵コナン劇場版【ゼロの執行人】を観てきました。その感想です。

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

本記事の内容は、作品に対する批判を含みます。

ゼロの執行人を最初から最後まで大満足で観た!という方はご覧にならないことをおすすめします。また、ゼロの執行人以外の他作品(ノベルゲームであるシュタインズゲートなど。)のネタバレも含みますので、未プレイの方はご注意ください。

[/st-mybox]

私の好きな映画

参考までに、コナン映画で最も好きな映画の作品を2つ挙げます。

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]
  • 時計じかけの摩天楼
  • 瞳の中の暗殺者
[/st-mybox]

です。

推理重視の王道的な作品が好きです。

大まかな感想

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]

終盤手前までは、「あれ、今回は糞回では…」と思ってましたけど、最後の安室さんに全て持ってかれたという感じ。

安室さんの活躍で全ての不満がチャラになりました。

  • 推理パート…最悪
  • アクション…最高
  • 安室さん…最高

という評価です。
[/st-mybox]

中盤の中だるみがすごい

今回の映画は、最初のとっかかり→事件が起こる→推理パート→アクションと言った、比較的オーソドックスな展開でしたが、残念ながら推理パートは微妙と言わざるを得ないです。中盤は退屈で、もうなんでもいいからアクションパート早く来て…と思ってました。

アクションはすごいけど推理パートは微妙というのが最近の劇場版コナンなので、推理パートに対して期待はしてませんでしたが、やっぱりそうか…と。

私が行った劇場では小学生くらいのお子さんの客が多かったですが、しきりに身じろぎしたりして、退屈そうにしているのが見て取れました。

とにかく説明パートが多いんです!

中だるみした一番の要因はこれです。

そもそも公安警察という組織は現実世界で考えても日常的に関わりがないので、公安をテーマに作品を書こうと思えばある程度説明を挟む必要はあるのですが、説明パートにあまり工夫が見られず、各部署や力関係の説明がずらずら~と並んでくるのがよろしくなかったです。

東京サミット、公安警察という組織、VOT、NAZU関連のことについて、コナンや周辺のキャラにひたすら説明させています。

説明は挟んでも良いのです、ただ、少年探偵団とか蘭とか、もっと身近なキャラに質問提起させるとか、単なる説明じゃなくて話を動かす上で客に仕組みを分からせていくとか、そういった工夫はできたよなーと。シャーロック・ホームズでいうワトソン的な使い方をすればいいのに、(原作だとそれがお家芸なのに)上手く使えていない。

警視庁の会議で、その事実が羅列されているだけ。話が分かっている上層部だけで話が進んでいくだけ。

だから多分子供には分かりづらい。というか大人の私ですら理解しづらい部分がありました。

現状の興行収入の大部分を担っているのは20~30代でしょうが、一応子供向けアニメなのに子供をないがしろにしちゃうのはどうなの?

展開やシーンを挟む順番に疑問。

これは私がもう大人になって、時代に取り残されているからなのかなんなのかは謎ですが、「シーンの順番入れ替えたほうがよくない?」「え、今盛り上がってるのにそれ挟む?さっきの何だったん?」と思うことが多かったです。

私は、名作と呼ばれる日本のアニメ(もしくはゲームなどのストーリー展開)は、まずクライマックスありき、そこに向かってどんどん伏線を張っていき、最後に収束する部分を盛り上げている構成が多いと思っています。

イメージはトーンの集中線のような感じ。

真ん中に向かって、全てのシーンが収束しているのが個人的にはいいストーリー。全てはクライマックスのため。無駄なシーンは挟まない。

このルールが適用されないのはほのぼの日常系アニメなどですかね。

別の作品の話になってしまって申し訳ありませんが、私はシュタインズゲートというアニメ(原作ノベルゲーム)のストーリーを高く評価していますが、あれは一つ一つのシーン全てがクライマックスを引き立てています。

スタッフの方が展開構成を少しでも怠っていたら、「俺は鳳凰院凶真だ!」と手を掲げるシーンであそこまで視聴者(プレイヤー)を感動させることは出来ないでしょう。それも、スタッフの方が終盤ありきで計算しつくして途中のシーンを挟んでくださったおかげです。

コナンにも、そんなお手本のような構成の映画はたくさんあります。

そういった部分が一番優秀なのはやはり時計じかけの摩天楼だと思います。ラッキーカラーは赤、というワードをちょくちょく挟んできたからこそ、最後で赤と青の導線の2択になった時、蘭が切るのは赤い導線でしょ!?と思わせ、そこからどんでん返しの赤い糸の伝説の映画のバナーをバックに、「赤い糸は繋がっていたいじゃない?」(エンディングテーマ)でキレイに締まるんですよね。

今回だったら、一番盛り上がるのは安室さんが「僕の彼女はこの国さ!」(セリフ少しあやふやです)と言って車を発進させるところでしょうか。あの部分を引き立てるために、安室さんの国の治安に対する熱意がもっとわかるシーンを挟むとか…冒頭らへんの日常パートで安室さんが女の子に囲まれているようなシーンを作って、少年探偵団に、「安室さんってイケメンでモテるけど彼女いるのかなぁ?」とか言わせておけばもう少しうまく機能したと思います。

安室さんのプロフェッショナルぶりは原作から描写されていましたが、国が恋人さ!みたいなことを言うような情熱的なキャラだけ?あれ?と思っちゃいました。

ゲストキャラをうまく扱いきれていなかった

推理パートにしても、もう少し橘 境子(CV上戸彩)という人物をよく分かるようなシーンを増やすべきでした。犯人のミスリードとして使うのは悪くありませんが、終盤の「見くびるな!」といきなりキレたところは、「えぇ…なんだこの女…」という感想しかわきませんでした。

ちょっと思ったのは、アニメで感情移入させるならやっぱ美人キャラに設定したほうがいいかなーと。特にコナンだと美人キャラは強くて頭がいいけれど、微妙な容姿のキャラはストーリーで重要な役割は担わないという定石なので、今回も適当にミスリード役か犯人役させてフェードアウトさせて安室編に突入するんだろうと思っちゃいましたから。

あんなりがっつり橘 境子に意思表示させると思わなかった。だから感情移入できなかったです。上戸さんの演技は良かったと思います。だからこそ、もったいなかった。

あと、流れ的にあそこはキレ始めるところじゃなくて、羽場さんが生きてたよ!よかった~って単純に喜ぶ場面じゃないのかな・・・?少なくとも私にはそう取れましたが。

美人で性格も良さそうで、コナンと蘭の絡みをもっと増やしてれば…「あんな良い人がブチキレるなんて、よっぽど苦しい思いをしたんだろうな。公安警察はそこまでひどい手段を取らなければ任務遂行できないんだろうな。」と納得できましたよ、多分。だからこそ安室さんの「どれだけ恨まれても彼女を最後まで守れ」というセリフも引き立つのです。

上戸さんとは逆で、羽場さんの声優が浮いてたかな。なんか声が浮いてたせいか演技がものすごく怖くて、これは罷免されてもしゃーない!と別の意味で納得しちゃいました。

あと、なんで突然アガサ博士邸で羽場さんがライブ映像しているシーンを映すの?あのシーン、羽場さんらしき人がアガサ博士邸に来た描写を少しでもしていれば印象はぜんぜん違うと思いました。(顔は見えないけど、足だけ映すとか。)

最後のアクションシーンはよかった

不満は尽きませんが、最後の安室さんのシーンでチャラになりました。

公式の特報映像より拝借。

ここの顔ね!!ほんとにイっちゃってる顔がよかったね!!!

いつも通り超人アクションで「いや、そうはならんやろ」と思いましたが、安室さんがかっこよかったのでよかった!アホみたいな感想だけど本音です。

アクションシーンだけはここ最近では一番好きかも。安室さん回をもう一度見返そうかなと思うくらいには惚れたかもしれない。

でも、なんでこんな非常事態に電車走ってんだ?とは思いました笑

以下、細かいツッコミどころを覚えている限りで羅列していきます。

細かいツッコミどころ

言葉は汚いですし、断片的にツッコミを入れているのでわかりにくいと思いますが…

そもそも、東京サミットっていう設定にする必要あった?

公安が動くためにそういう設定にしたのかもしれませんが…私には別に東京サミットじゃなくてもいいよね?と感じられました。

あと、一回事故起きてるのにまだサミット開催しようとしてることに笑った!中止しろよ!

アガサ博士クイズが、解説を見ても謎

今回のクイズ適当すぎないですか?

コナンの盗聴に対する危機感が薄すぎる

コナン「なんかスマホの電池の減り速いな~」じゃないよ!一度でも自分のスマホ手放したことに対して疑問抱いて…あなた一応黒の組織に命狙われているんだから!

あんな大きなもの落として気づかないわけないよね?

蘭が他力本願すぎる

「お父さんが逮捕されてるのに何してんのよ新一ィ!」って新一に八つ当たりするのがひどい!最近の蘭は新一を頼りすぎ。付き合い始めたから?

昔の蘭なら、新一に相談くらいはしたと思うけれど助けてくれて当たり前みたいな言い方はしなかったと思います。

新一に捜査の方法を聞いて、自分でおっちゃんが犯人でないという証拠を見つけようとしたり、(目撃情報を探すとか)実力行使で風間に挑んでいったと思う。あれは蘭の行動としてはおかしい。

コナンの目の前で「こんな盗聴器…誰が…」ってギャグか!

いや…風間さん盗聴器くらい気づこうよ…公安だよね?

なんで安室さんと風間さんはコストコの棚を挟んで話しているの?

機密情報はもっと人気のいないところで話してください。

高木刑事も、目暮警部も公共の場で普通の音量で企業秘密話さないでください。

あれで安室さんに「聞いてたの?」なんて追求できる資格はない。

ドローンって私有地以外で飛ばしたらダメだよね?

しかもあんな重要なものを少年探偵団に運ばせるなよ…失敗したら子供にトラウマが残るでしょう。

ネットに接続されている電化製品は軒並み故障してるのに、なんでドローンと灰原のパソコンは無事なの?

阿笠博士の超絶技術?

 

以上です。

毒は吐きましたけど、コナンとコナンキャラは好きですからね!

来年も映画観にきまーす!